コンテンツマーケティングを行っている企業であれば、記事の作成を外部や社内の他の担当者に依頼しているケースも多いのではないでしょうか。
また、その際には、完成した記事やコンテンツを他のサイトからのコピペがないかチェックをしているのではないでしょうか?
当然、このコピペチェックは非常に重要なタスクではあるのですが、多くも方が単にコピペチェックツールにその記事をコピーして、「良好」や「要注意」など、ツールがウェアが表示している内容を鵜呑みにして、そのまま納品のチェックとしているケースが多くなっています。
しかし、ご注意頂きたいのは、コピペチェックツールはそもそもGoogleのお墨付きを得ているツールではない上に、Google側が行うコピペチェックの品質とは乖離があるのです。
そこでこの記事では、単なるコピペチェックツールの使い方ではなく、本当に役立つコピペチェックツールの使い方などをご紹介します。
また、コピペチェックツールには、一部有料なものもありますが、今回は基本無料で使えるものをご紹介していきます。
コピペのチェックツールやその使い方を解説しているサイトでも、実際に要注意となった場合にどうすればいいのかを書いてある記事は殆どないため、この記事ではその部分まで踏み込んだ解説をしていきます。
1.コピペチェックとは?

そもそも、コピペチェックツールとは何か?
それは、作成したコンテンツや記事がネット上の他のサイトから盗用されていないかを自動的にチェックするツールのことです。
他のサイトから情報をそのままコピーしてしまうと、著作権侵害で損害賠償が発生する危険性があります。
しかも、その損害賠償リスクだけでなく、Googleなどからの検索結果にもネガティブな影響があり、SEO対策においても悪影響が出てしまう危険性があります。
そもそも、Googleの目的、考え方としては、ユーザーにとって役に立つ記事やコンテンツを上位に表示させ、ユーザーにとって役に立つ情報にアクセスするようにすることにあります。
そのため、品質の高い記事を評価する傾向があります。
この品質の高い記事の評価の基準は厳密には公開されていませんが、基本的な考え方は「検索エンジン最適化スターターガイド – google.jp」などにも公開されています。
基本的には、Googleyは他のサイトなどから情報を盗用しているようなサイトや記事の場合、そのコンテンツの評価を下げ、検索順位が下がってしまいます。
また、それらがひどい場合には、サイト全体の評価も下げてしまい、Googleの検索結果から表示がほとんどされない状態にしているケースもあるほどです(ちなみにこの状態をグーグル八分と言います)
ただ注意していただきたいのは、「盗用」と「引用」は全く別物であるということです。
しかも、「引用」に関しては、情報元が、公的機関等のサイトからの場合、情報の信憑性を高める意味で逆に推奨されます。(公的機関とはドメイン名が.go.jp、あるいは ac.jpなどと記載されているものです)
これらのサイトから情報を引っ張ってくる場合には、正確に引用を行うのであればむしろ積極的に行っていくべきです。
ただ、引用の仕方もありますのでその点は注意しましょう。
また、民間サイトからの引用を大量に行うことは、SEO上の観点からも、また情報の信憑性や無用なトラブルを避けるためにも注意が必要です。
2.【無料で使える】コピペチェックのオススメサイト2選
それでは次に、無料で使えるコピペチェックツールを2種類ご紹介します。
・Copy Content Detector
基本的に無料で使えるコピペチェックツールでは、この「Copy Content Detector」が最も有名です。
有料版もありますが、無料版でもかなりしっかりとコピペチェックをしてくれます。
有料版では様々なツールが使えたり一回にチェックできる文字数が多くなるため大量に行いたい場合は有料版の利用をおすすめします。
類似度・一致率・テキスト判定に分けてチェックをした結果がパーセントで表示され、どこが怪しいかの色付けに加え、総合評価で「要注意」や「コピーの疑い」など判定がなされます。
入力してからおおよそ1分から2分程度で結果が出ます。
・こぴらん
こちらも同様に無料で使えます。
基本的な機能はCopy Content Detectorと同様で文章をチェックにかけることで同様の表現が他のサイトで使われていないか解析してくれるツールです。
類似度が多い場合、文章、類似度、リンクから分析を行い、一つの文に対し類似度の高い文章を検出してくれます。一回4000文字まで対応可能です。
上記のおすすめ2つは機能的にも使いやすさもほとんど差はありませんが、今回は我々もよく使っているCopy Content Detectorの無料版を例に解説していきます。
3.Copy Content Detectorを用いた解説
コピペチェックの仕方・要注意が出たらやること!

使い方に関してはそこまで難しいものではありません。ただコピペチェックの機能を最大限使うためにはいくつかノウハウが必要です。
①テキストを入力します。
4000文字しか入れられないので、それ以上になる場合は何回かに分ける必要があります。
②入力した後、下の方のチェックボックスの【2回検索実行】にチェックを入れます。
怪しいサイトがあった場合に更に検索をしてくれます。これによってコピペの検知率を高めることができます。
また、【改行を全て削除してチェック】にもチェックをいれます。こうすることでコピペの認識率が若干上る可能性があります。
③【チェックする】を押します。
④しばらく(1,2分ほど)放置すると、ブラウザのタブの箇所が【完了】となるので、【更新】を押すと以下の画面が出てきます。
ここまででコピペチェックツールの入力が完了です。
ここからは、コピペチェックツールがチェックしてくれた内容を見ていきましょう。
⑤類似度・一致率判定・テキスト判定について
それぞれ「良好」や「要注意」など判定がされています。
恐らく、多くの方がこの表記だけを見て「良好」であればOK、「要注意」であれば手直しをしてもらって「良好」になるまで手直しをしていくという運用をしていると思います。
しかし、それではコピペチェックツール上ではOKでもGoogleがOKなのかどうかは分かりません。
そのため、この中身についても分析していきましょう。
まず、左側の「類似度」を解説します。
「類似度」は、ウェブ上の情報で類似性の高い文章がどれだけの割合で混ざっているかの判定です。
こちらは一文ずつ、チェックをしていきます。
この類似度であれば、似ている文脈も検出してくれるため、非常にコピペチェックには最適ではあるのですが、全ての類似文章を検出してくれるわけではないため信頼度は低いといえるでしょう。
具体的には、以下のような文章を検出してくれます。
(A)百貨店側が商品の配置などを決め、
(B)百貨店側が商品企画や品揃えなど
キーワードは異なりますが、日本語としては基本的に同じ文意です。
これもチェックしてくれるので、とても有意義なチェックポイントと言えます。
次に「一致率」を解説します。
こちらは文章の中で同じワードが一致しているかを表しています。
長いキーワードであったり、そのキーワードに関する内容を解説すると、どうしても偶然一致になりやすいものに関してもチェックされてしまうため引っかかりやすいので注意が必要です。
(A)マーケティングの中でもコンテンツマーケティングが重要となってきている
(B)マーケティングの中でもコンテンツマーケティングが重要となってきている
3つ目の「テキストの類似度」に関しては、今まで自分がチェックした文章との比較なので、ウェブ上の他の文章とは関係なく、気にしなくても大丈夫です。
例えば、同じ人から送られてきた文章で修正版と原本で何が違うのかが分からなくなったときに便利なものです。
多くの方は「要注意」や「コピーの疑い」になっていたら危ないと思っていますが、注意しないといけないのは、このサイトから「良好」と記載されていても、GoogleがOKではないかもしれないという点です。
そこで、役に立つのが、右側の詳細表示をクリックし、類似度判定をチェックします。
類似度判定では色別に表示されています。
特に赤と黄色で表示されているものに関してはかなり危険だと思ってください。
「良好」と記載されているコンテンツでも赤や黄色が出てくるケースがあります。赤の場合はほぼ間違いなくコピーされているため、書き換えが必要です。
黄色は一部だけ言い換えられているものなど、ほぼ同じと言っていいようなものです。
類似度に関しては赤色の場合は当然ながら、黄色の場合も必ず修正をするようにしましょう。
長い会社名や長いキーワードの場合は仕方がない場合がありますが、そうでなければそういったものを納品してくるライターとは距離を置くべきです。
納品されたものを再活用するにしても赤や黄色の箇所は使わずに全面的に書き換えを行いましょう。
<赤色の例>
<黄色の例>
一致率判定においては、文章全体や一部に同じような記載があれば検出されます。
色分けではなく同じ内容があれば赤で指摘される仕組みです。
非常に長いキーワーなども、当然、指摘されるため、あくまでも全体のボリュームとして判断を行いましょう。
文章として一致しているものがかなり長く使われている場合、その横にある連続文字数一覧をチェックするとイメージが付きやすいです。
一致している文字の連続数が表示されます。
10文字や20文字一致してしまうのでその程度であれば何ら問題はありませんが、50文字など、文章として一致している箇所があまりにも多い場合は納品したライターに確認を取りましょう。
長々とコピペが行われている場合はそのコンテンツは捨て、そうでない場合は一部文章を書き換えて対応しましょう。
引用の場合も検出されてしまいますが、その際は無視して構いません。
4.書き換えのコツ4つ
コツ1:言い換え
同じ意味での言い換えを行います。「社員」と「従業員」など同じ意味で違う類語などを活用します。
コツ2:再構成
一つの文章を2つに分けたり、あるいは複数の文章を一つに再編成したりします。以上と以下を言い換えるなどすると再構成が行いやすいです。
コツ3:概念の拡張
「インドネシアやフィリピンでは。。。」といった文章のキーワードのカテゴリーを上げ、「東南アジアでは。。。」と言い換えを行います。
コツ4:作り直し
コピペされている箇所をゼロから作り直します。
このようなコツを活用しつつ、内容によっては難しいものがあるときもありますが、類似度や一致率は最低でも20%を下回るように対応しましょう。
そして、忘れてはいけないのは、最終的にユーザーのためになっているのかという視点です。
つい、コピペチェックを使っていると、その観点が抜けてしまいがちになるのですが、最も大事なことはユーザーのために役立つ文章になっているかどうかです。
5.そもそも、なぜ書き換えが必要か?オリジナリティのある記事を作るために

これまでコピペの検出について解説してきましたが、あまりにも「要注意」判定が頻発される場合には、コンテンツの作り方に問題がある場合が多くあります。
初心者のライターは覚え書き的に参考になりそうなものをコピーしておき、後で使えそうなものを張り合わせたり文頭や後半に少しだけ修正を加え納品してしまうケースが多く、その結果コピペとして検出されてしまいます。
このような場合悪意があるわけではないのですが、記事の作り方に問題があります。
記事の書き方が分かっていないような場合、外注なら切ってしまえばいいですが、社内のライターであれば切るわけにもいかないので、参考のなりそうなものがあっても、一回読んで頭の中に入れ、それから画面を見ずに自分の言葉で書くように指導する必要があります。
参考にする文章を見ながら書いていくと、あまりその作業に慣れていないライターは文節の言い換えに終止してしまいキーワードはそのまま同じものを使ってしまうことが多いため、自分の頭のフィルターを通して書く癖をつけるよう指導しましょう。
最後にコンテンツマーケティングをしていく上で伝えておきたいのは、コピペチェックは重要ですが、そもそもオリジナリティのある記事を作成すればそのようなものに悩む必要は無いということです。
この記事は一応あった方が良いよねといった姿勢で記事を作る場合も多いですが、そもそもマーケティングの観点で、類似度が高くなるのは、記事の内容自体が他社のものとほぼ同じであるからです。
せっかくコンテンツを自社の名前でアップしていくのであれば、コピペチェックツールと戦っているような後手後手な戦略ではなく、自社の独自のノウハウを意識しながらアウトプットしていく戦略に切り替えたほうが効率的です。
そこで、当社がおすすめしているのはホワイトペーパーを作ることです。
ホワイトペーパーを作るためには、膨大な資料やノウハウが必要になるのですが、良質なホワイトペーパーを作り出すことで、直接的に営業に役立つだけでなく、そのコンテンツそのものがユーザーの役に立つため、検索結果やSEO対策においても高く評価されやすいのです。
とはいえ、ホワイトペーパーは簡単に作れるものであはありません。
だからこそ、ホワイトペーパーを作っていきたい場合には、ぜひプロである我々までお気軽に問い合わせください!